手汗が多い症状を手掌(しゅしょう)多汗症といいます。
ボトックス注射は手汗の治療方法の一つとして注目されています。
ただ、日本では多汗症に対して病気という意識が低く、
- ボトックス注射ってなに?
- 何回注射するの?痛くないの?
- いくらでできるの?保険は?
など、様々な悩みがインターネット上に寄せられています。
ここからは、
今回はボトックス注射の説明に合わせてネット上に寄せられる悩みにお答えしていきます。
目次
ボトックス注射とは
ボトックス注射による治療とはどのようなものなのでしょうか?
ボトックス注射はシワ治療だけじゃない
ボトックス注射とは、ボツリヌス毒素から抽出した成分ボトックスを注射する治療方法です。
美意識の高い方だと『ボトックス注射=シワ治療』と感じる方も多いかもしれません。
実際に美容整形でも使用されますが、多汗症治療にも活用されている治療法です!
「毒素って聞いて危ないんじゃ…?」
と感じる方もいるかもしれませんが・・・安心してください!
ボトックスはボツリヌス毒素から毒性を取り除いた天然のタンパク質で安全です。
ボトックスが手汗に効く理由
汗はアセチルコリンと言われる神経伝達物質によって交感神経が働き発汗します。
汗をかくことは自然なことですが、交感神経が過剰に反応すると手汗が多くなってしまいます。
(過剰に反応してしまう理由はわかっていません)
ボトックス注射はアセチルコリンの分泌を抑える効果があります。
交感神経の働きを抑えてくれるので、手汗治療にもってこいの治療方法です。
手に直接注射するため、手汗の根本から解決できると評判です。
ボトックス注射は痛い?治療時間は?
実際どのように治療を行うのでしょうか?
治療はたったの30分
ボトックス注射の治療は、
- 針を刺す場所にマーキング
- 印にそってボトックスを注射
とシンプルで、治療時間も30分程度の病院が多いです。
15〜20箇所(片手)に注射
片手につき15〜20箇所程度注射する病院が一般的です。
病院によっては、注射箇所を増やすことで少ないボトックスで効果を高めることを謳っている病院もあります。
近くの病院を検索されるときは、治療方針をよく調べることをオススメします。
痛みが不安なら麻酔で治療を
「注射だから痛いんじゃ・・・」
と心配な方も多いと思いますが、必要に応じて麻酔を選択いただければ問題ありません。
(こちらも病院によっては必須の場合もあるようです)
ワキと違い末梢神経が集まっている手は痛みに敏感と言われています。
個人的には麻酔をするのが安心かと思います。
治療当日から入浴可能
30分程度で治療が終わるため体への負担が小さいのがボトックス注射の特徴です。
なので、治療当日からお風呂に入ることができます。
日常生活に支障がないのはありがたいですね。
※ただし、当日の飲酒は控えるようにしましょう
治療前に知りたい費用や注意点
治療前に知っておいた方が良いデメリットも確認しておきましょう。
保険適用外の場合が多い
多汗症は手のひらだけでなく、ワキなど他の部位でも発症します。
しかし、保険はワキの治療にのみ適用され手汗は実費の場合が多いです。
実際の治療費で比較すると、ワキだと4万円で治療する病院でも、手のひらだと8万円と高額になってしまうのが実情です。
ただ、保険適用のワキも2012年に重度の多汗症患者に初めて適用されたばかりです。
今後適用が手にまで拡大されることを期待するばかりです。
継続した治療が必要
ボトックス注射は根本治療にはなりますが、効果持続期間は通常3~4ヵ月です。
年に数回は治療を受けないと、徐々に効果が消え最終的には元の状態に戻ってしまう点は注意が必要です。
仮に、4ヶ月効果が続くとしても年に3回は治療が必要となります。
先の病院の例でも年間で24万円程度かかってしまいます。
よほど金銭的な余裕がないと継続治療が難しいかもしれません。
副作用が出る場合がある
注射部位に内出血や赤みが出る場合があります。
ただ、これらは時間の経過と共に落ち着きつく方が大半で比較的問題ないかと思います。
ただ、アレルギー反応が出た場合は治療が継続できません。
(どうしようもないですね・・・)
また、妊娠中や授乳中の方も治療できないので注意しましょう。
金銭的余裕があればボトックス注射はオススメ
ボトックス注射での手汗ケアについてご理解いただけたでしょうか?
簡単に振り返りましょう。
金銭的な余裕があるならボトックス注射を試す価値あり
結論、最大のネックは金銭的負担が大きいことだと思います。
保険適用外でも金銭的に問題なければ、手軽さと効果を考えても試す価値ありです!
近くの実績のある病院を探し実際にお医者さんと相談してみると良いかと思います。
(少しでも迷ったらやめる勇気も大切です)
保険適用されるまでは他の手汗対策を試そう
一番の理想は保険適用となることですが、正直いつ広く適用されるかはわかりません。
その方には2つの選択肢があるかと思っています。
イオントフォレーシス
一つ目は、イオントフォレーシスと言われる手のひらを水道水の入った容器の中に浸し、10mA弱の直流電流を流す治療方法です。
1回あたり1000円以下で治療できる手軽さが魅力です。
ただ、週一で継続治療できる方が適した治療方法なので忙しい方には向いていないのが難点です。
制汗剤
病院治療以外で手汗の汗腺に働きかけられるのは制汗剤です。
- 肌荒れしない成分か?
- 効果の持続性と使用感
を軸に商品を選ぶようにしましょう。
僕の一押しは「フレナーラ」です。
ボトックス注射を試す前にできることはないか?と迷っている方にもオススメです。